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はじめに
投資銘柄を選ぶ判断材料として必須といっても過言ではない、「ホワイトペーパー」。
（プロジェクトの説明文のようなもので、長いと100ページ以上あるプロジェクトも…）
ただでさえ新規プロジェクトがどんどんと立ち上がっていく中、英語で書かれており専門用語も多いホワイトペーパーを理解するのはとても骨が折れる作業です。
本ブログでは、ホワイトペーパーを翻訳ツールで日本語訳し、皆さんが知りたいポイントをまとめて要約した文章をアップしていきます！
暗号資産は難しいですがとても奥が深く、素晴らしい技術の宝庫です。
一緒に学び、一緒に成長していきましょう！
トンコイン（TON）
今回紹介するのはトンコイン（TON）です。
日本の取引所でも売買ができますし、8月にはBINANCEへ上場して話題になっていました。
ホワイトペーパー原文はこちら
https://ton.org/whitepaper.pdf
ホワイトペーパー翻訳文
概要
The Open Network (TON)は、高速かつ安全でスケーラブルなブロックチェーンとネットワークのプロジェクトです。毎秒数百万件のトランザクションを処理でき、ユーザーとサービスプロバイダーの双方に使いやすい設計となっています。現在提案されている、そして今後考えられるすべての妥当なアプリケーションをホストできるようにすることを目指しています。TONは、多様なサービスをホストし提供することを目的とした、巨大な分散型スーパーコンピュータ、あるいはむしろ巨大なスーパーサーバーと考えることができます。
TONの基盤技術／サービス
TONは、以下の基盤技術／サービス（コンポーネント）から構成されます。
- TONブロックチェーン: 柔軟なマルチブロックチェーンプラットフォーム。毎秒数百万件のトランザクション処理、チューリング完全なスマートコントラクト、アップグレード可能な形式的なブロックチェーン仕様、複数暗号通貨の送金、マイクロペイメントチャネルとオフチェーン決済ネットワークのサポートなどを特徴とします。
- TON P2Pネットワーク: TONブロックチェーンへのアクセス、トランザクション候補の送信、ブロックチェーンの必要な部分に関する更新の受信などに使用されます。
- TONストレージ: TONネットワーク経由でアクセス可能な分散型ファイルストレージ技術。TONブロックチェーンがブロックとステータスデータのアーカイブコピーを保存するために使用しますが、ユーザーやプラットフォーム上で実行される他のサービスのための任意のファイルを保存することも可能です。
- TONプロキシ: TONネットワークノードのIDとIPアドレスを必要に応じて隠すためのネットワークプロキシ/匿名化レイヤー。
- TON DHT: TONストレージのトレントトラッカー、TONプロキシの入力トンネルロケータ、TONサービスのサービスロケータとして使用されるKademliaのような分散型ハッシュテーブル。
- TONサービス: TONネットワークとTONプロキシ内に存在し、それらを通じて利用可能な任意のサービスのためのプラットフォーム。
- TON DNS: アカウント、スマートコントラクト、サービス、ネットワークノードに人間が読める名前を割り当てるためのサービス。
- TONペイメント: マイクロペイメント、マイクロペイメントチャネル、マイクロペイメントチャネルネットワークのためのプラットフォーム。
TONブロックチェーン
TONブロックチェーンは、実際には複数のブロックチェーンの集合体です。これは、単一のブロックチェーンでは毎秒数百万件のトランザクションを処理するという目標を達成できないためです。
- マスターチェーン: プロトコルに関する一般的な情報や現在のパラメータ値、バリデータのセットとそのステーク、現在アクティブなワークチェーンとそのシャードのセット、そして最も重要なのは、すべてのワークチェーンとシャードチェーンの最新のブロックのハッシュのセットなどを含むユニークなマスターブロックチェーン。
- ワークチェーン: 実際にトランザクションを実行するワーキングブロックチェーン。異なるワークチェーンは、異なるルール、アカウントアドレスの形式、トランザクションの形式、スマートコントラクトの仮想マシン、基本的な暗号通貨などを持つことができます。
- シャードチェーン: 各ワークチェーンは、さらに最大2^60個のシャードチェーンに分割されます。各シャードチェーンは、アカウントアドレスの最初の数ビットに応じて、アカウントのサブセットのみを担当します。
- 2-ブロックチェーン: シャードチェーンとマスターチェーンの各ブロックは、実際には単なるブロックではなく、小さなブロックチェーンです。
TONネットワーク
TONネットワークは、TONブロックチェーンへのアクセス、トランザクション候補の送信、ブロックチェーンに関する更新の受信などに使用されます。また、任意の分散型サービスをサポートすることも可能です。
- 抽象データグラムネットワーク層: すべてのノードが256ビットの抽象ネットワークアドレスによって識別され、これらのアドレスのみを使用して通信できるようにします。
- TON DHT: Kademliaのような分散型ハッシュテーブルで、TONストレージのトレントトラッカー、TONプロキシの入力トンネルロケータ、TONサービスのサービスロケータとして使用されます。
- オーバーレイネットワークとメッセージのマルチキャスト: 特定のシャードチェーンの更新に興味のあるノードのみが、専用のオーバーレイ（サブ）ネットワークを構築します。
TONサービスとアプリケーション
TONサービスは、TONネットワークとTONプロキシ内に存在し、それらを通じて利用可能な任意のサービスのためのプラットフォームです。
- TONサービス実装戦略: TONエコシステム内で、さまざまなブロックチェーンおよびネットワーク関連のアプリケーションとサービスを実装する方法について説明します。
- ユーザーとサービスプロバイダーの接続: フォグサービス（分散型サービス）には、特定のサービスを必要とする人が、それを提供する人と出会える市場、取引所、またはレジストリが必要になります。
- TONサービスへのアクセス: これらのサービスへのアクセス方法と、TON DNSやTONストレージなど、TONが提供するいくつかのヘルパーサービスについて説明します。
TONペイメント
TON Paymentsは、（マイクロ）ペイメントチャネルとライトニングネットワークによる価値移転のためのプラットフォームです。これにより、すべてのトランザクションをブロックチェーンにコミットし、関連するトランザクション手数料を支払い、トランザクションを含むブロックが確認されるまで5秒待つことなく、即時の支払いが可能になります。
- ペイメントチャネル: 2者間で多数の支払いが行われることが予想される場合に、ブロックチェーンに個々の支払いをトランザクションとしてコミットする代わりに、共有資金プールを作成し、それに資金を提供します。
- ペイメントチャネルネットワーク、またはライトニングネットワーク: ペイメントチャネルネットワークは、ペイメントチャネルのチェーンを通じて送金できるようにすることで、ペイメントチャネルの制限を克服します。
TONと他の暗号資産プロジェクトとの違い（独自性）
- Infinite Sharding Paradigm: シャーディングを極限まで推し進め、各アカウントまたはスマートコントラクトが独自のシャードチェーンにあるかのように見なします。
- インスタントハイパーキューブルーティング: あるシャードチェーンのブロックで作成されたメッセージを、システム内のシャードチェーンの総数に関係なく、宛先シャードチェーンの次のブロックに配信し、処理することができます。
- 自己修復垂直ブロックチェーンメカニズム: 無効なブロックを、関係するすべてのシャードチェーンの真のフォークを作成せずに置き換えることができます。
- マルチチェーンアーキテクチャ: 複数のブロックチェーン（マスターチェーン、ワークチェーン、シャードチェーン）を使用することで、高いスケーラビリティとパフォーマンスを実現しています。
- Proof-of-Stakeコンセンサスアルゴリズム: 計算能力の無駄遣いを避けるため、Proof-of-Workではなく、Proof-of-Stakeを採用しています。
- スマートコントラクトとユーザーフレンドリーなインターフェース: チューリング完全なスマートコントラクトをサポートし、ユーザーフレンドリーなインターフェースを通じて、一般ユーザーがブロックチェーン技術や分散型サービスを利用しやすくしています。
メリット
- 高速性: 毎秒数百万件のトランザクションを処理できる高いスケーラビリティ。
- 安全性: Proof-of-StakeとBFTコンセンサスアルゴリズムによる高いセキュリティ。
- スケーラビリティ: Infinite Sharding Paradigmと動的なシャーディングによる、事実上無制限のスケーラビリティ。
- 柔軟性: 異なるルールを持つ複数のワークチェーンを作成できる柔軟性。
- 使いやすさ: ユーザーフレンドリーなインターフェースにより、一般ユーザーがブロックチェーン技術や分散型サービスを利用しやすい。
デメリット（懸念点）
- 複雑性: マルチチェーンアーキテクチャや高度な技術により、システムが複雑になり、実装が困難になる可能性。
- Proof-of-Stakeの課題: Proof-of-Stakeシステムでは、一部の悪意のあるバリデータがシステムを破壊しようとする可能性があり、それに対処するための対策が必要。
- 中央集権化のリスク: 少数のバリデータに依存するため、中央集権化のリスクが存在する。（ただし、システム設計上、中央集権化を抑制する仕組みも組み込まれている。）
発行上限とインフレ率
- 発行上限: TONコインの初期供給量は50億TONコインに制限されています。
- インフレ率: 年率約2%。バリデータへの報酬として、新しいTONコインが発行されるため、供給量が徐々に増加します。
- デフレ: 悪意のあるバリデータのステークが罰として焼却されるため、デフレも発生する可能性があります。
TPS（取引処理速度）
- 目標TPS: 毎秒数百万件のトランザクション。
- 実現性: 独自技術により、非常に高いTPSを実現できるとされていますが、実際の運用でのパフォーマンスは未知数です。
ガス代（取引手数料）
- ガス代: スマートコントラクトの実行やストレージの使用など、TONブロックチェーンのリソースを使用する際に支払う手数料。
- 単位: 通常はTONコインで支払われますが、必要に応じてより小さな単位（ナノトン、マイクロトンなど）も使用できます。
- 価格: ガス価格は、ブロックチェーンの負荷や需要に応じて変動する可能性があります。
ロードマップ（今後の展望・計画）
ホワイトペーパーには、具体的なロードマップは記載されていませんが、以下の点が今後の展望・計画として考えられます。
- TONエコシステムの拡大: TONブロックチェーンを基盤とした、さまざまな分散型アプリケーションやサービスの開発・普及。
- 技術の改善: パフォーマンスの向上
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