本記事は教育目的で提供しており、投資等のアドバイスではありません。 正確、かつ記事投稿時点での最新の情報を提供するように心がけていますが、それを保証することはできません。 投資をする際は、必ずご自身でリサーチをした上、自己責任でお願いいたします。
暗号資産を買いたいけれど、何から始めたらいい?
”暗号資産”
一度は耳にしたことのあるワードで、投資対象として考えている方もいらっしゃると思います。
しかし、実際に購入するにはどうしたら良いんだろうか?
そもそも暗号資産ってどんな仕組みなのか?
正直、仕組みは分からないことだらけだし、どんどん情報はアップデートされていくし、マイナーなコインの買い方は複雑だし面倒だしリスクもあるし。
でも、だからこそ、多くの人が尻込みをしている今が挑戦のチャンスだと思うのです。
実際に暗号資産を購入した経験を踏まえて、下記のような流れで
初心者でもなるべく分かりやすいよう解説していこうと思います。
~暗号資産購入までの流れ~
- STEP1暗号資産のざっくりとした仕組みを知る
まずはざっくりでもよいので、暗号資産とはどのようなものかという最低限の知識を頭に入れておきましょう。
- STEP2各システムの特徴を知る
投資銘柄を決めるうえでも重要になる、各システム(コンセンサスアルゴリズムといいます)の特徴・メリット・デメリットについて知りましょう。
- STEP3
自分がどんな計画で投資したいかを決めます。それによって選ぶ銘柄も変わってきます。
- STEP4
ある程度メジャーな通貨であれば、国内の取引所で売買が可能です。海外取引所でしか取り扱っていないコイン、プロジェクト開始直後のコインなどを購入する場合もイーサリアムやソラナなどの暗号資産を使用して購入する方法が一般的ですので(一部クレジットカード払いなどもありますが、手数料が高いです!)まずは第一歩としてメジャーなコインを購入しましょう。
- STEP5プレセール(先行販売)コインを購入してみよう
ウォレット(暗号資産を保管する財布のようなシステム)・海外取引所のアカウントを開設し、マイナーなコインもいつでも売買ができる環境を作りましょう。新しく出来たばかりのコインはプレセール(先行販売)を行っており、早く購入するほど安く購入できるシステムとなっているところが多いです。プレセールでの購入方法も詳しく説明していきます。
以上のような流れで説明していきます。
今回の記事では、STEP1・STEP2について記載していきます!
【STEP1】暗号資産のざっくりとした仕組みを知る
まずは暗号資産のざっくりとした仕組みを理解しましょう。
特徴
- デジタルなお金:紙幣や硬貨ではなく、インターネット上で取引されるデジタルなお金や資産のこと。
- 中央の管理者がいない:通常の通貨は国や銀行が管理していますが、仮想通貨は特定の機関が管理していません。(非中央集権的。)
- ブロックチェーン技術:すべての取引はブロックチェーンという仕組みで記録され、改ざんが難しく、安全。
- 国境を越えて安価で使える:インターネットがあればどの国からでも使うことができ、銀行を利用する際よりも手数料が格段に安い。
ブロックチェーン技術とは?
ブロックチェーン技術とは、多数の参加者に同一のデータを分散保持させる仕組みです。
今までのデータの保持方法は、中央のサーバーですべてのデータを管理することが一般的であったと思いますが、ブロックチェーンでは多数の参加者が同一データを保持しているため、従来のように中央サーバーのダウンでシステム障害が起こるといったデメリットがありません。(一部で障害が起きても、データを複数人で分散管理しているので、システムを維持することができます。)

ブロックの生成方法について
- 取引の記録:ある取引(例えば、誰かがビットコインを送る)を行うと、その取引情報が新しいブロックに記録されます。
- ブロックの承認:そのブロックが正しいかどうかを、多くのコンピュータ(ノード)が確認します。この過程を「マイニング」と呼ぶこともあります。
- ブロックの追加:確認が終わると、新しいブロックがチェーンに追加されます。
- データの変更不可:一度チェーンに追加されたブロックは、過去のブロックとつながっているため、データを改ざんするのが非常に難しくなります。
ブロックチェーン技術の特徴
- 分散型:データが一か所に集まっていないため、特定の誰かがデータを操作することができません。
- 透明性:すべての取引が公開されており、誰でも確認することができます。
- 安全性:データの改ざんが非常に難しいため、安全性が高いです。
- 安定性:一部で障害が起きても分散管理によってシステムを維持することができます。
【STEP2】各システムの特徴を知る
上記で紹介したような特徴をもつ暗号資産ですが
ブロックチェーン技術において、新たなブロックを生成するためのルール・方式を
「コンセンサスアルゴリズム(コンセンサスメカニズム)」といいます。
どのようなコンセンサスアルゴリズムを使用しているかというのは、暗号資産の銘柄によって異なり、それぞれ違う特徴・メリット・デメリットをもっています。
各暗号資産銘柄によるコンセンサスアルゴリズムの違いを理解することが、銘柄選びのポイントだと私は考えています。
ここでは代表的なコンセンサスアルゴリズムの特徴と、そのメリット・デメリットについて紹介します。
代表的なコンセンサスアルゴリズムの紹介
アルゴリズム | 銘柄 (代表例) | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
PoW (Proof of Work) | ビットコイン | 計算力を用いて問題を解き、新しいブロックを生成する。最も古い暗号資産アルゴリズム。 | 高いセキュリティ、長期にわたる実績。 | 計算の速さを競う競争の為参加者が多く、無駄な電力消費が多い、遅い取引速度、スケーラビリティの問題。 |
PoS (Proof of Stake) | イーサリアム カルダノ | 保有するコインの量や過去の実績他ランダム要素に基づいて、新しいブロックを生成する権利を得る。 | エネルギー効率が高い、51%攻撃が難しい。 | 初期資本が必要、富の集中リスク、中央集権的になる恐れ。 |
PoH (Proof of History) | ソラナ | イベントの発生順序を暗号学的に証明する。 | 高速な取引処理、スケーラビリティが高い。 | 複雑な実装、高い技術的ハードル。 |
PoI (Proof of Importance) | ネム | トランザクションの数や量、ネットワークへの貢献度に基づいて報酬が与えられる。 | ネットワークへの貢献を奨励、多様な要因を考慮。 | 複雑な計算が必要、エントリーバリアが高い。 |
PoA (Proof of Authority) | イーサリアムクラシック | 特定の信頼された検証者が新しいブロックを生成。企業やプライベートチェーンでよく使用。 | 高速な取引処理、低エネルギー消費。 | 中央集権的、検証者への信頼が必要。(一般人は参加できない) |
BFT (Byzantine Fault Tolerance) | コスモス | ネットワーク上の一部のノードが不正行為を行っても、全体の合意を保つ。 | 高いセキュリティ、耐障害性。(51%攻撃への対策) | スケーラビリティの問題、複雑な実装。 |
FBA (Federated Byzantine Agreement) | リップル ステラルーメン | 信頼されたノードの部分集合が合意を形成。 | 分散型と中央集権のバランス、柔軟な構成。 | 初期設定の信頼関係が必要、中央集権的要素。 |
DAG (Directed Acyclic Graph) | IOTA ナノ | ネットワーク上にある他の取引によって新たな取引を検証できる。(取引がグラフ構造を形成し、並行して処理される。) | 高いスケーラビリティ、低コスト。 | 円滑に稼働するために多くのネットワーク参加者が必要。また、複雑なアルゴリズムで構築されているためコンセンサスの難易度が高い。 |
上記内容は、本記事投稿時点のものとなっております。暗号資産業界は技術の進歩も目まぐるしいので、最新の情報を入手していくことが大切です!
スケーラビリティ問題とは?
ブロックチェーンは取引データが一つ一つのブロックに格納されながら記録されていますが、ブロックごとに容量が決まっているため、一つのブロックに格納できる取引データの容量にも限りがあり、多くの取引の処理をしきれなかったり、手数料の高騰といった問題があります。そういった問題を「スケーラビリティ問題」と呼びます。
昨今では、ブロック容量を引き上げる方法や、取引データを圧縮する方法、取引を処理する専用のネットワークを用意する方法など、様々な形でこの問題の解決策が考えられています。
一般的には、
●ノード・バリデーター(ブロック生成に関わる人)が多い
=データがより分散されている分セキュリティが高いが、スケーラビリティが低下(取引速度が遅い、手数料が高い)。
●ノード・バリデーターが少ない
=スケーラビリティは向上するが、セキュリティ面での不安があり、少人数で管理するため中央集権型になりやすい。
という構図になっています。
51%問題とは?
作為的にシステムを活用し、51%の嘘の承認を取り、取引を成立させようとすることをいいます。暗号資産の取引の決定は多数決によって行われるので、攻撃者が取引検証のリソースを51%以上占有した場合に、不正取引によって資産を盗まれることがあります。
まとめ
暗号資産の本質的な仕組みを理解するのはとても難しく現実的ではないので、ざっくりとこういったものなんだな、いろんな種類があってそれぞれに課題があるんだなということが分かれば大丈夫です!
現在の課題を知ることによって、取引銘柄を選ぶ際に「この通貨のこういうポイントが良いから購入する」という、自身の投資を正当化する理由を明確にすることができます。
そして、新しいコインが登場した際には、そのコインが従来のコインと差別化を図れるポイントを見抜き、先行投資に役立てることができるでしょう。
次回の記事では
・【STEP3】長期目線か短期目線で投資するかを決める
についてまとめていきます!
参考文献


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